サムラーイ! サムラーイ! ブシドォーゥ!(謎 |
|
| 続かせないつもりなのに続いちゃった。しかも長くなって本文と追記を併せないと入らない有様。テヘリ(可愛さを装おうとしている馬鹿がここにいます)。 そんなわけで、侍娘さんのSS風のブツ第二段。第三段があるかどうかは不明。人気出ればやるかもやらないかも(寝言は寝てからにしろ、な?) それではどうぞ。
目覚まし時計の鳴る前に目が覚めた。割と寝ぼすけな僕にとっては珍しい事だ。 そうして、違和感を感じる。 (………………味噌汁の匂い?) 起きぬけで思考能力の働いてない胡乱な頭は深く考えることを拒否して、寝間着のままにその香りに誘われるように台所へと向かっていく。 すると、台所の方から声が聞こえた。 「お目覚めになられましたか、殿。 まもなく朝食が出来上がりますゆえ、暫しお待ちを」 まるで琴の音のような、美しくも張りのあるその声に一遍で目が覚めた。 昨日大騒ぎした少女……刀部さんが微笑を浮かべながら、僕の方を向いて言葉をかけてくる。 だが、僕の方はというと…… 「あ、あぁ、うん、えと、その……ありがとう」 動揺してそれだけ返すのが精一杯。……なんというか、実に情けない。 「いえ、当然の事ですので」 本当にそう思っているのだろう。刀部さんは間髪を入れずに僕の言葉に答えてくれる。 そんな彼女の態度に益々自己嫌悪が高まってしまい、僕は思わず押し黙ってしまう。 「……もし宜しければ着替えのお手伝いをさせて頂きますが……」 僕の沈黙をどういう風に受け取ったのか、突然とんでもない事を口走る刀部さん。 「いや! それはいらない! うん、一人で出来るから! 刀部さんはご飯を作ってて、うん!」 本気の眼をしていた彼女から逃げるように僕は自室に走って戻る。 ……刀部さんは少し赤い顔をしていた気もするが、多分気のせいだろう、うん。
服を着替え終わった僕は、居間に用意されてご飯を食べていた。 ご飯、味噌汁、それに煮物と典型的な日本風朝食だ。 食欲を誘うような良い香りもたてているのだが、悲しいかな、味など感じるゆとりはここには存在しなかった。 「………………」 「………………」 「………………」 「………………」 き、気まずい! 物凄く気まずい! 黙々とご飯を食べる僕と、それを見つめる刀部さん。そんな妙な景色が朝早くから展開されていた。 そんな空気を払拭しようと、僕は刀部さんに話しかける。 「刀部さんはご飯いいの?」 「お気遣いはありがたく存じますが、殿のお目覚めになる前に頂きましたゆえ……」 わずか十秒で会話が終了。 そんな静かな食卓は、結局食事が終わるまで続きましたとさ。シクシク……
「トントンカラリトンカラリ……っと」 鼻歌を歌いながら、いつもの様に僕は靴を履く。 そして、いつも通りの登校時間に家を出ようとすると、声をかけられる。 「殿、お待ち下さい」 「ん、どうしての刀部さ……」 僕はそこまで口にした所で言葉を失う 理由は実に分かりやすい事だった。 「登校なされるのでしたら、私もご一緒いたします……殿?」 「あ、うん、そ、そうだね」 一瞬刀部さんの姿に見ほれていた僕だが、声をかけられて我に戻る。 ……今までダサいダサいと思ってたウチのセーラー服だけど(実際、服装の自由なウチの学校ではまともに着ている人間はごく少数派だ)、完璧に着こなすとあんなに可愛くなるものなんだ…… そんな新鮮な驚きと、刀部さんの「女の子」の部分を垣間見たドキドキに心臓が速く脈打つ。 と、そこでふと疑問が浮かんだ。 「あれ、刀部さんってウチに通うんだ」 僕がそう尋ねると、刀部さんは至極当然といった調子で答えた。 「勿論であります。何時いかなる時におきましても殿を守り、支えるのが私の使命でありますから」
| |
|
|
|
01/06(金) | トラックバック(0) | コメント(0) | フォーカード | 管理
|
|